2014 年 12 月 のアーカイブ

「生物学的製剤を用いたリウマチ治療について」

2014年12月21日(日) 院長ブログ

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先日、伊賀フォーラムが開催されました。特別講演は「生物学的製剤を用いたリウマチ治療について」で講師は、「せと整形外科」院長瀬戸正史先生でした。

瀬戸正史先生は鈴鹿市で「せと整形外科」を開業しておられますが、三重大学医学部附属病院、鈴鹿回生病院ではリウマチ専門外来を担当してこられ整形外科の中でも関節リウマチに造詣が深い先生としてご高名です。瀬戸正史先生のご講演は以前にも何度か拝聴いたしましたが、とてもわかりやすく勉強になるところが多いです。

瀬戸正史先生によりますとリウマチに対する生物学的製剤は既存の治療に比べますとその効果の大きさ、効果発現の高さ、関節破壊を防ぐ効果、日常生活動作を改善する効果などに優れているということなどに加えて、高額医療となること、種々の副作用に留意する必要性があることなどの特徴があります。重篤な感染症、活動性結核、うっ血性心不全、脱髄疾患、悪性腫瘍などは生物学的製剤の投与禁忌であり、瀬戸正史先生によりますと日和見感染を防ぐためにも生物学的製剤投与にあたっては血液検査で白血球数4000μL以上、リンパ球1000μL以上、β-Dグルカン陰性であることが望ましいということでした。特に呼吸器疾患には注意する必要があり、細菌性肺炎、肺結核、非結核性抗酸菌症、ニューモシスチス肺炎、間質性肺炎、他の呼吸器合併症など様々な呼吸器疾患に注意する必要があります。このあたりはわれわれ整形外科医が苦手とする分野ですね。生物学的製剤投与にあたっては、結核の既感染が疑われる場合には抗結核薬の予防投与が推奨されています。

瀬戸正史先生は関節リウマチ患者の就労状況にも注目しておられます。瀬戸正史先生によりますと関節リウマチ患者の方が関節リウマチのために休職を余儀なくされている方が約60%おられる上に、日常生活に不便を感じておられる方にいたっては約85%にものぼるそうです。生物学的製剤は高額なために関節リウマチ患者さまに経済的負担が大きいことはもちろんのこと、医療経済にも少なからず影響を及ぼしそうです。しかしながら生物学的製剤の効果によって関節リウマチ患者の症状が改善され就労可能となることで労働生産性は改善され結果的には経済的にも好影響を及ぼすようです。これは大変興味ある視点ですね。私はこの視点では考えてみたことはありませんでした。この医学の進歩が、どんどん関節リウマチ患者さまに還元されるといいですね。

待ち時間のお知らせ (12月15日~12月20日)

2014年12月20日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

12月15日~12月20日

リハビリ通信 No.135 変形性膝関節症について

2014年12月16日(火) QAリハビリテーション科1新着情報

PT

変形性膝関節症とは、長年にわたる関節の使用や繰り返される負担、外傷などにより関節軟骨の摩耗・骨の変形をきたす疾患です。当院でもこの「変形性膝関節症」で来院される方が非常に多いです。日本の研究で、「40歳以上の変形性膝関節症罹患率」というものがあります。これによると、40歳以上では男性860万人、女性1670万人の合計2530万人の方が変形性膝関節症であると言われています。この疾患に対する治療法の一つとして「筋力トレーニング」があり、テレビや新聞などでもよく見かけると思います。なので、

「筋肉を鍛えるのにどのような運動をしたらいいですか?」

「運動して鍛えないと!」

という声をよく耳にします。そして、最もよく聞くのが

「運動のために頑張って歩きます!」

という言葉です。しかし、筋肉を鍛えるために頑張って歩くのはあまり良い方法ではないと思います。歩くということは全体重を両脚で支えていることになるので、膝関節でも体重支持をしています。そのため、擦り減った関節軟骨部に更に負荷をかけてしまう運動になってしまいます。変形性膝関節症に対する筋力トレーニングとして大切なことは、

「関節に負担をかけることなく筋肉を鍛えること」です。

したがって、座った状態もしくは寝た状態で膝を伸ばす運動をすることによって関節に体重をかけることなく筋力強化をする方法の方が「関節を守りながらのトレーニング」になると思います。残念ながら、一度擦り減ってしまった軟骨を増やすことはできません。そのため、トレーニングをする時も関節を守りながら、関節に荷重負荷をかけない方法で行うことが重要であると思います。

我々理学療法士は、患者様に対してトレーニング方法もしっかりと指導し、症状の軽減・改善を目指します。

リハビリテーション科 小野正博

奈良マラソン2014

2014年12月14日(日) 院長ブログ

奈良マラソン2014奈良マラソン2014Tシャツ

本日、奈良マラソン2014が開催されました。昨年に続きまして10kmに出場しました。

今日は、天気はよかったのですがとても寒かったです。でもフルマラソンに出場する方にとってはちょうどよかったのかもしれませんね。

近鉄奈良駅を出ますと、早速多くのボランティアの方が親切に道案内をして下さいます。大変、有り難いですね。また多くの救護スタッフが各部署で控えておられ、運営に携わっておられます。医師、看護師、理学療法士、柔道整復師、学生の方々がスタッフとして活躍しておられました。本当にご苦労様です。救護委員長は奈良医大整形外科教授田中康仁先生です。

走っていると、沿道の温かい声援がうれしいですね!とても力になります。それにしてもゴール直前の鴻ノ池陸上競技場に向かう坂道はしんどいですね。今年も心が折れそうになりました。10km走の場合は、心が折れる頃にレースが終わるのがいいですね。やっぱりフルマラソンは私には高嶺の花です。

今年は目標達成できたのでよかったです。

目標は何かですって?

昨年の自分の記録です。少しだけ上回ることができました。

十分満足できました。

待ち時間のお知らせ (12月8日~12月13日)

2014年12月13日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

12月8日~12月15日